当院では従来の注射型のワクチンだけでなく、鼻スプレー型のワクチンも採用しています。
こちらについてご紹介させていただきます。
鼻スプレー型ワクチンの詳細
名前:フルミスト
製造国:国産
製造元:第一三共
用量:0.2 mL
使用方法:両鼻に0.1mLずつ噴射する。
2003年にアメリカFDAに認可された生ワクチンをこれまで輸入で使用しておりましたが、今年度から認可のある国産品が使用できるようになりました。
フルミストの接種対象者
2歳〜19歳未満の基礎疾患のない方。
※注射の生ワクチンとは同時接種は可能ですが、同日でない場合は4週間以上の間隔をあけてください。
※注射が可能な程度の鼻水等の症状のある方や、泣いてしまって鼻汁でワクチンが流れ出てしまう可能性のあるお子様は接種できないことがあります。
※輸入ワクチンは49歳までが適応となっておりましたが、国産品では19歳までとなっております。
フルミストの接種ができない方
- 高容量のステロイド吸入による喘息治療を行っている方
- 2歳未満のお子様
- 19歳以上の方
- ワクチンの成分または過去に接種したインフルエンザワクチンに対して重度のアレルギー反応を起こしたことがある人
- アスピリンまたはサリチル酸塩を含む医薬品を内服中のお子様
- 原因を問わず、免疫抑制状態にある方
- 重度の免疫不全者の世話をしている人(フルミスト接種後の7日間で、これらの人との接触を避けられる場合は可)。
- 脾臓のない人、または脾臓が機能していない人
- 妊婦
- 脳脊髄液と口、鼻、耳、または頭蓋骨内の他の場所との間に活発な漏れがある人
- 人工内耳を装着している方
- 一定時間以内にインフルエンザの抗ウイルス剤を服用した人。(オセルタミビル(タミフル)とザナミビル(リレンザ)は48時間、ペラミビル(ラピアクタ)は5日、バロキサビル(ゾフルーザ)は17日)
フルミストの接種回数・料金
費用:8800円(国産となり、2023年度までの11000円から値下げが可能となりました)
年齢を問わず1シーズンあたり1回の接種で、効果が1年間持続します。
輸入ワクチンの際は、例外として2-8歳で、かつこれまで一度もインフルエンザワクチンを打ったことがない場合は4週間間隔で2回必要とされておりましたが、今年度の国産品では全例1回となります。
フルミストの特徴
従来のインフルエンザ不活化ワクチンの注射と違い、鼻腔内にスプレーを吹きかけるだけなので、痛みがありません。株の種類は注射型と異なりA型2種類、B型1種類の計3種類(注射はA型2種類、B型2種類)の株が入っており、生ワクチンといって増殖可能なウイルスで免疫を誘導して抗体を作るため、流行しているインフルエンザと株が違っても発症を軽症化させる作用があると考えられています。
インフルエンザウイルスは主に、鼻やのどなどの粘膜に感染します。フルミストは注射と異なり、鼻腔に直接吹き付けるために従来の注射ワクチンで主に誘導されるIgG抗体だけでなく、鼻や喉の粘膜に分泌されるIgA抗体も作られるため、予防効果が高いと考えられています。ただし、注射と同様、接種すれば100%感染を予防できるわけではありません。
フルミストのウイルスが感染する可能性はあるか
重度の免疫不全症の患者さんを除いて、ワクチンでインフルエンザの病気が生じることはありません。これは含まれるインフルエンザウイルスが病気を引き起こさないように弱毒化されているためです。弱毒化されたウイルスは低温適応型で、肺などの温度が高い場所ではなく、鼻の中の温度が低い場所でのみ増殖するように設計されています。
副反応
<お子様の場合>
主にお子様に見られる副反応には鼻水、喘鳴、頭痛、嘔吐、筋肉痛、発熱、喉の痛み(年長児の場合)があります。
<成人の場合>
主に成人の方に見られる副反応には鼻水、頭痛、咳があります。
これらが発生したとしても、ワクチン接種直後に始まり、通常は軽度で短期間で消退します。またワクチン接種直後に気を失ったり、めまいがしたり、視界が変わったり、耳鳴りがしたりした場合は、医師に伝えてください。まれに、インフルエンザワクチン(または他のワクチンでも同様に)の接種後に重度のアレルギー反応であるアナフィラキシーが起こることがあります。これは、インフルエンザワクチン100万回の接種につき1~2件程度で、これらの反応はアドレナリンの筋肉注射等で治療することができます。
<その他>
生ワクチンのため、一定期間インフルエンザの迅速検査で陽性所見が出る可能性があり、メーカーの情報では2~8日後まで陽性反応が出たとされています。フルミスト後に迅速検査を受ける場合には、医師にフルミストの接種日をお伝えください。
注射のインフルエンザワクチンの予診票にも記載されているものですが、以下の副反応のリスクがございます。
そう痒、血管浮腫、頭痛、一過性の意識消失、めまい、発疹、じんましん、湿 疹、紅斑、多形紅斑、顔 面神経麻痺等の麻痺、末梢性ニューロパチー、失神・血管迷走神経反応、しびれ感、筋力低下、発熱、悪寒、 怠感、リンパ節腫脹、咳嗽、動悸、振戦、嘔吐・嘔気、腹痛、下痢、食欲減退、関節痛、筋肉痛、ぶどう膜炎など。
稀なものとしては次のような重篤な副反応が起こることがあります。ショック、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎、脳炎・脳症、脊髄炎、視神経炎、ギラン・バレー症候群、けいれん、肝機能障害、黄疸、喘 息発作、血小板減少性紫斑病、血小板減少、血管炎、間質性肺炎、Stevens-Johnson症候群、ネフローゼ症候群などです。このような症状が認められたり、疑われた場合は、すぐに医師にお伝えください。






